久しぶりの雨。北寄りの風は湿気が少なくて、過ごしやすいです。

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ここのところの暑さと湿気で、ベランダの植物達も新芽が伸び、花が付きはじめました。
軟らかな柑橘系の葉には、今年もアゲハの幼虫がやってきました。

160603ageha 北風に飛ばされないよう、踏ん張ってます。

植木鉢を良く見ると、枯れたジュズダマ(ハトムギの原種)の根元に、
白くてかわいいキノコが点々と生えてます。

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傘は1センチほど、円形で、縁は内側に巻いてます。
小さいキノコは傘の表面が毛羽だってます。傘の裏には放射状にすじが広がり、
縁の方ではすじの隙間にさらに短いすじが加わります。

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茎もちょっと毛羽だってて、基部は円盤状に膨らんで吸盤のように見えるのが特徴的。

手元にあるキノコ図鑑「南西日本菌類誌 軟質高等菌類」(寺嶋 芳江監修、東海大学出版部、
2016)の102〜104ぺーじに、良く似た写真がありました。
名前は、シロアシホウライタケ Gymnopus albipes Har. Takah. & Taneyama, sp. nov. とあり、
2012年に石垣島バンナ岳で採集された新種のようです。
5月〜10月に群生するとのことなので、ほぼ間違いないでしょう。
図鑑のキノコは枯れ枝から伸び、基質は不明とありますが、
うちのキノコはジュズダマの枯れた茎〜根にかけての部分に生え、
近くにある他の枯れ葉や枝には生えていないようです。

ちなみにこの図鑑、菌糸の顕微鏡写真や細胞の線画もたくさん載ってる専門書なのですが、
キノコLoveな美しい生態写真も大きく載っていて、見ているだけでも飽きないです。
沖縄では梅雨の季節も終わりに近付いていますが、
光るキノコを探してみたくなる一冊です。