今日は潮が良く引く日。普段は波が強くて近づくことができないサンゴ礁も、
今日は歩いて観察できます。

 白波が立つサンゴ礁の先端の辺りは、潮が引くとこんな感じ。

 昔は一面をサンゴが覆っていましたが、一度全て死んで凸凹した岩場となり、
そこに新たに加入したサンゴが、度重なる白化に耐えながら成長を続けています。

 直径20〜30センチのテーブル状の枝サンゴが多いですが、
中にはもっと大きなものや、
最近加入したばかりの小さなサンゴも見られます。
でも、礁原まだまだ隙間だらけ。以前のように、足の踏み場も無く折り重なるように
サンゴが育つまでには、まだまだ長い時間がかかりそうです。

 ところで、サンゴ礁に立つと、独特の生臭い匂いがします。
干上がったサンゴが、乾燥から体を守るために分泌する粘液の匂い。

 干上がった岩をよく見ると、小さな穴の中にカニが隠れています。
毛むくじゃらのメガネオウギガニと、顔とハサミで穴の蓋をするヒメメガネオウギガニ。
このカニを見つけると、波辺りの強い岩場にやってきたのだな〜と実感します。

 今回初めて、穴の中で交尾しているメガネオウギガニを発見。
2個体が同じ穴に入っているのをいくつか見かけたので、
今は繁殖の時期なのかもしれません。
別の個体では、産卵直後の明るいオレンジ色の卵を抱いているのも確認できました。

 帰りがけ、道路脇にイジュの花が咲いていました。今年は例年より花が多い感じ。
気候の変化を敏感に感じ取っているようです。