ご報告がおそくなりましたが、2月25日に、第2回のカーミージーの利用の
ルール作りミーティングを行いました。

 今回は、これまで寄せられた意見を元に、様々なの項目について
規制の厳しいものから緩いものまで、異なるレベルのルールを列挙した
たたき台について検討しました。

 「遊び」に関しては、包括的な意見として、海を学んでから
遊びに行くという、学びと体験を一体化した、浦添の海ならではの
観光・リゾートの提案
がありました。

これを受け、他の地域との差別化として、人間中心の開発ではなく、
自然中心の海の利用を前面に出したルール作りが重要との意見も出ました。

 「釣り」については、釣り人のマナーの問題についての意見が多く、
釣りの講習会やごみ拾い、モニタリング等を通して、
子供への教育普及や大人への啓蒙活動を行い、
マナーの改善が見られなければルールのレベルを考え直す案
出されました。また、むしろ釣り人に講師役としてこうした活動に
参加してもらうことで、「自分の里浜」との意識が生まれ、
カーミージーを守る活動が広がるとの意見も。

 「カヌー」については、カヌーを用いた観光収入の一部を
環境保全活動に活用し、徐々に「真の意味でのエコツーリズム」に
移行できないか、との意見が出されました。
観光振興とともに、観光の質を上げることは、
行政を含めた市民全体の今後の課題。
このようなことから、里浜は、「真の意味でのエコツーリズム」の場
として活用すること
を基本とすることが提案されました。

これにより、花火や飲酒など、環境や周囲の人々への
配慮に欠ける行為はエコツーリズムと相反することから、
基本禁止という意見でまとまりました。

 「食べること」に関しては、主にアーサについての
議論がありました。アーサは毎年大量に生え、これまで
地域の活動や学校での学習に利用されてきました。
里浜としての利用の重要なポイントであり、
しっかりとルールを決め、学びながら採り、
家族で地域のものを食べて地域を守ることに
繋げたいとの意見が出されました。
アーサは、商業的販売のための採取は行わず、
個人レベルの消費に止め、地域行事や学校での学習に
利用する場合は、その都度地元と調整することが提案されました。
今後は資源保護と資金作りの両面からアーサの利用を
検討してほしいとの意見があり、海の保全基金を作るための
アーサ採り大会を行ってはどうかとの提案がありました。
また、保全基金の準備について意見が出されました。

 カーミージーの海を伝え、活用し、守る方法として、
カーミージーをブランド化し、様々な関係団体がチームとなって
利用モデルを出し合い、参加者・賛同者を増やすことで、
さらにルールを改良しながらネットワークを発展させて
いくことが提案されました。

 「保全・安全」に関しては、事故防止のためにレジャー毎の
利用範囲を分けるゾーニング、環境保全のために定期的に
環境調査を行って海の変化を記録するモニタリング
定期的にフォーラム等を開催して、環境データを元に
広く一般利用者と共に利用のルールを調整していく、
などが提案されました。
 また、保全・安全のために、海の自然やマナーを学んでから
里浜を利用するなどの意見が各項目で出されたが、
学習施設ができるまでは対応が難しいこと、
トイレの設置や管理にも問題があることなどが指摘されました。
施設ができるまでは、ルールブックを作る、
アウトドアショップや釣具店などにルールブックを置く、
地域の企業と協力して守るチームを作る、
ネットで情報発信する、看板を設置するなどの活動を行い、
4〜5年先に施設ができた時に再度新たにルールを考え直す
等が提案されました。

 これらの意見を受け、現在、事務局側で利用ルール案の
修正を行なっています。内容的には、全体的にゆるやかな基準となり、
市の学習施設が完成するまでは利用者に対する指導力も
無いことから、現段階ではカーミージーの海の利用の
ガイドラインと位置付けるのがふさわしく、今後参加者の意見を調整し、
「里浜カーミージーを保全しながら活用するためのガイドライン」
として提案していくこととなりました。

 このガイドラインは、今後も利用者みんなで見直しながら
作り上げていく予定です。
 みなさまのご協力、よろしくお願いします!