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Nが続けている カーミージー定点調査 は2009年6月から始めました。

観察ポイントになる岩をいくつか決めて、その周囲の海草藻場の様子を

写真に撮っていくというだけの調査ですが、

これまでに丸4年分の写真が揃い、今年の6月で5年目に入ります。

 

調査地点 の中に、「キクメイシ」というポイントがあります。

初回、2009年6月のキクメイシポイントはこんな様子でした。

20090623

?※6/29 訂正あり

茶色いキクメイシがポコッと見えるので 、調査ポイントの目印にしていました。

 

2010年6月。

20100617

上面がやや浸食傾向です。浅瀬に生えているので、

それはまぁ仕方ないかなと思いつつ。

 

2011年6月。

20110619

かなり浸食が進んで、表面に海藻類が 生えてきました。

側面の茶色い部分はサンゴがまだ生きているのですが。

 

2012年6月。

20120606

下側がだいぶ砂に埋もれて来ました。

サンゴが生きている部分はもうわずか。アナアオサがしっかり生えています。

 

2013年6月。

20130624_1

昨夏9?10月の台風で砂が移動大きく移動し、完全に砂に埋もれてしまいました。

それでしばらくの間、見つけられなくなっていました。

最近、砂が少し減ったようで、元サンゴの岩が見えるようになりました。

サンゴとしては死んでしまい、海藻類が繁茂する基盤と化しています。(6/29 訂正)

 

これを良い悪いと言いたいわけではなく。

キクメイシは比較的高水温や干出にも強いサンゴですが、成長は遅い。

このような浅瀬の藻場に生きる個体は、環境条件が良ければ育ち、

時には台風で転がされ、あるいは砂に埋もれるようなことを

繰り返しているのかもしれません。

 

やがて、死サンゴの岩としてさらに浸食が進むでしょう。

調査ポイントの目印としては目立たなくなってしまったので、

近くの別のキクメイシを目印にし直しました。

20130624_2

藻場の中で、砂の移動…堆積したり削れたり、の変化を見るには、

サンゴは良い目印になります。

 

もともと、海草藻場のように底質が砂地というのは、

自然状態で環境の変化が大きい場所。

その変化に気づくには、同じ場所を観察し記録を取り続けるのが一番。

地道だけれど、結構大事なことです。

みなさんも、身近な自然をこういう目で見直してみると

面白い変化に気づくかもしれませんよ。