ようこそ、沖縄の海辺へ。

カニ類

 

  イワガニ科 Grapsidae

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 ミナミイワガニ Grapsus albolineatus

 波しぶきのかかる岩場やテトラポットなど、波当りの強いところで見られます。
非常に足が速く、追いかけても捕まえられません。
時々、タイドプールなどに、

脱皮殻が落ちていることがあります。波の静かな水中で脱皮するのでしょう。
脱皮殻は、茶色いのですぐわかります。

 

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 カクレイワガニ Grapsus grayi

 放幼生のために、岩場から出てきた所。腹部に黒い卵が見えます。
右の写真は、砂場まで降りてきたところ。紫色が鮮やか。

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 カクレイワガニ Grapsus grayi

 波打ち際までやって来ました。放幼生は、6~7月の大潮の日没直後に多く行われます。
波に洗われながら、腹部を伸ばして水中に放幼生。

 

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 アカカクレイワガニ Geograpsus stormi

 カクレイワガニより大型で、甲の色は赤茶色。

 カクレイワガニの仲間には、眼の下から口の周りにかけて
短くて茶色い毛がびっしり生えています。
口の上の部分から、呼吸に使った後の水を吹き出し、毛の部分に
しみ込んでいる間に再度酸素を溶け込ませ、脚の付け根の辺りから
再度この水を吸い込んで呼吸に使っているようです。
 陸のカニが泡を吹くのは、この呼吸のための水がだんだんと
蒸発して粘り気が強くなって、口の上から吹き出されるときに
泡になるからです。

 

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 左は、ヒメイワガニ Pachygrapsus minutus
 右は、イワガニの仲間。

 ヒメイワガニは、サンゴ礁の岩場にたくさん棲んでいます。
海藻と同じ色をしているので、よく見ないと見つけられません。

右の写真のカニは、サンゴ礁の岩場にいたカニ。甲にはシワがたくさんあり、 
色は黄緑と黒のまだら。めったに見かけません。

 

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 モクズガニ Eriocccheir japonicus

 海岸に流れ込む小川には、モクズガニも棲んでいます。
産卵期には、川の上流から河口まで、放幼生のために雌が降りてきます。
 モクズガニは、ハサミに毛が生えた大型のカニで、食用になります。
サワガニ類同様に、淡水で生活をするので、有害な寄生虫が付いています。
生食は危険なので、必ず加熱して食べること。

 

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 ヒライソガニ Gaetice depressus

 潮がひいた後の砂浜で石をひっくり返すと、 石の下でじっとしています。
甲の色やパターンは様々。名前の様に、甲は平たい。
ひっくり返した石は、元に戻してね。

 

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 ケフサイソガニ Hemigrapsus penicillatus

名前の通り、雄のハサミには、フサフサの毛が生えています。

 イソガニの仲間は、みんなよく似ています。
甲の縁の棘の数とか、ハサミの形とか、住み処が海寄りか川の上流寄りかなど、
種によって少しずつ特徴が違います。

 カニのハサミに生える毛は、何の役に立っているのかよくわかっていません。
どのカニにも、味を感じるための毛がハサミに生えていますが、
非常に小さくて人の目では見えません。

 

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 ベンケイガニ Sesarmops intermedium

 日没後、餌を探しに出てきたところ。
カニの絵を描くと、背中には笑ったような口、あるいはH型の口を描くのが普通ですね。
右の写真にあるオレンジの線は、口のようにも見えますが、甲の前半分にある胃と、
その後にある心臓を分ける窪みなのです。

 

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 左は、フタバカクガニ Perisesarma bidens
 右は、イワガニの仲間。

 眼の後の甲の縁に平たい棘(眼のすぐ後の棘は特に眼後歯と言う)が2つあるのが和名の由来。
ハサミは少しオレンジ色。

 マングローブの泥場に棲むカニ類も、色や形がみんなよく似ています。
ハサミの上に並ぶ顆粒の数は、分かりやすい分類形質の一つです。

 

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 フタバカクガニ Perisesarma bidens

 左の写真は、隣の穴のカニが来て、穴の中から別のカニを引きずり出しているところ。
結構強引。何をしているのかと思って見ていたら、交尾が始まった。
上になって、こっちを向いて押さえつけているのが雄。

 

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 左は、ハマガニ Chasmagnathus convexus
 右は、タイワンアシハラガニ Helice formosensis

 人に驚いて、マングローブ脇の水路に入って逃げているハマガニ。
マングローブの陸側に多い。 
脱皮直後は全体的に紫色で、甲の縁がオレンジ色で美しい。 

 タイワンアシハラガニは、開けた泥干潟に穴を掘って棲む。
餌となるシオマネキ類の集団の中央に巣穴があるのをよく見かけます。

 

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 ミナミアシハラガニ Helice leach

 イワガニ類の中では珍しく草食性のカニ。マングローブの落ち葉などを巣穴に引き込んで食べます。
大潮の満潮時にやっと潮が来る程度の位置に、巣穴を掘ります。
巣穴の周りは、掃除されたように、落ち葉や枯れ枝が無くなっています。

 

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 アシハラガニモドキの仲間 Neosarmatium sp.

 上の種と同じく、草食性。ハサミが赤いのが特徴。数種類が沖縄に分布します。
マングローブの根元に、泥を筒状に盛りあげた巣の入り口を作ります。
甲を前からみると、四角くてずんぐりしているのがわかります。
ハサミの上の顆粒の数が分類のポイント。

 

続く….

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