浦添市西海岸開発局への子どもたちの質問と、そのお答え(要約)。

 

質問○ どうして 貴重な生き物を殺してまで道路を作るのですか?

答え● 車の流れがスムーズになると、排出されるCO2の量が少し減るし、時間が短くなる。
  その分、自分の時間がもてる。これが1日何万台・何万人に対して効果がある。
  生き物の住み家を奪うのは問題だが、それと比べてどうする。
  西洲にある沖縄の優良企業上位40社がやって行けない、生活に困ってしまう。
  たまには生き物も犠牲になる事もある。

 

○ どうして自然を壊して海に作るんですか? 基地の中に作らないんですか?

● お金と時間の問題。 埋立は、20年前から計画があったから、早く道路を作る必要がある。
  北側は何とか海を守った。 道路を作るタイミングは今。
  基地の中に道路を作るのは、いつできるようになるかわからない。何10年も先?
  道路を作るお金は、港の荷物を運ぶためのお金なので、海沿いに作る。
  難しい決まりについては、役所に聞きに来て欲しい。

 

○ 道路を作るお金はどのくらいですか?

● 護岸を作る+汚濁防止膜を張る+埋立てる+道を作る+下水道整備=50億円
  空港から三重城の所を通る海の道は1,000億円

 

○ 生き物と道路はどちらが大事なんですか?

● 昔の人は生きるために生き物を殺してきた。
  物が豊かになって、生き物の事にも目を向けるようになってきた。
  場所によっては、生き物を守る事もあるけれど。
  戦後は、食べるために、生き物の事は後回しになっていた。
  今は、法律や条例によって、決められている。
  県の条例で、県の方で先生方が3年間話しあって、生き物より、道を作る事を決めた。

 

○ 全部を橋にできないのですか?

● 県の審議でそう言う先生もいた。
  「費用対効果」というのがあるので、お金がかかりすぎると道を作る意味がない。
  全部橋になると、お金がかかりすぎる。 高すぎると作る意味がない。
  埋立ててできる土地が欲しい人もいる。
  西洲の企業からは、浦添市に毎年4億円の税金が入ってくる。
  西洲の企業があるから、みんな豊かな暮らしができる。
  環境もあるけど、仕事を作ることも重要。

 

○ どうしてカーミージーの西海岸を埋めるの?

● カーミージーの方はあまりいじらない。
  カーミージーの方では、今までのように活動できる。

 

○ 新しい道路ができたら、またCO2が増えるのでは?

● 車が2つの道に分かれるので、混雑が減り、 CO2が減る。
  時速60〜70キロで走るとCO2が減る事になるので、58号線も新しい道もスムーズになる。
  ただし、車の数が同じくらいと考えた場合。
  もし車の数が急に増えたら、CO2も増える。

 

○ カーミージーの所に橋を架けるのは、だれが決めたの?

● 市と県が要望して、国と相談して決めた。
  道路の通る所に、たまたまカーミージーがあった。
  浦添市が橋にして下さいと、国にお願いした。

 

○ 道ができて、人が来て、ゴミをポイ捨てして海が汚れると、生き物がしんでしまう。

● これはモラルの問題で、みんなに気をつけてもらうしかない。
  ゴミを捨てないようにしてね。

 

○ 全部を橋にすると、どのくらいお金がかかるの?

● 普通の道路と比べてどのくらい高くなるか、まだわからない。
  かなり高い。

 

○ 少しでも自然は残せないのですか?

● カーミージーの方から1kmは橋にしました。

 

○ 西海岸はいっぱい貴重な生き物がいるのに、それでも道路を作りたいのですか?

● 審査会を3年やって、議論されて、道を作ってもいい事になった。
  工事中も、生き物の調査をします。

 

○ 1ヶ所だけでなく、所々に橋は作れないのですか?

● 橋にすると道路が高くなって、土地の使い方が難しくなる。
  作るのも難しい。

 

○ 貴重な生き物を保護するまで、待つ事はできないのですか?

● 今回、ここから、埋めない場所に移します。
  貴重なオカヤドカリは移してあげようと思う。
  せめて人ができるのは、それくらいかなと思う。
  ただし、移しても、生き残るかどうか、わからない。
  北側のいい所に移したいので、手伝ってほしい。