Mは、糸満のシンポジウムへ行ってまいりました。

場所はサムシングフォー西崎。結婚式場ですね。

会場の中はもう準備万端。

 

部屋の後ろ側には、漁具の展示がありました。

…おお、帆掛けのサバニまで!

 

いろいろな道具類が紹介されていて面白かったのですが、

ちょっと心魅かれたのは、イビカグ(海老籠)…

 

…の上に乗っていた、イセエビくん!

なんだかけっこうよくできている。なぜか豚鼻なのがご愛嬌。

 

サメをしとめて解体する包丁、なんていうのも。

手が滑らないように、ちゃんと持ち手に深い刻み目がついています。

 

さて、そうこうしているうちにシンポジウムが始まりました。

最初は糸満市長のご挨拶。

実は開演前の控え室で、「世界のウチナーンチュ大会じゃなくて、

世界のウミンチュ大会を、なんていう冗談がね…」という話をされていて、

あっそれ面白い!と思ってしまいました。

いいんじゃないですか、糸満で、世界のウミンチュ大会。いつかやりませんかねー?

 

続いて前半は、サンゴ移植活動をされている海の種・金城浩二さんのお話。

Mは、金城さんがサンゴ移植を始めるまでのお話を初めてちゃんと伺ったのですが、

うん、非常に、なにか心に来るものがありました。

で、いろいろと納得するところもありました。

 

サンゴ移植、それで沖縄のサンゴ礁の再生がそう簡単にできるものではないし、

やるときには生物学的に注意しなければならないこともたくさんある。

どこでも何でもサンゴを移植すれば環境に良いというものでもない。

サンゴ関係の研究者からいろいろな話を聞く中で、

Mは今までそう思ってきたし、周りの人達にもそう言ってきました。

 

それは今でもそのままなんですが、

でも、沖縄のサンゴ礁がこれだけダメージを受けたのは、

他でもない、ここに暮らして来た自分たちのせいである(温暖化も、汚染も)、

ということをはっきりと認識して、

白化で9割のサンゴ礁がなくなってしまったのは、人が壊したんだから、

放っておいても復活はしない、人の手で少しずつでも戻してやらないといけない、

という、金城さんの信念。

専門家も、自然保護をやる人も、話してみるとみんな視野が狭い、

今までこれだけ日本の自然環境が壊れておかしくなってしまったのは、

自然や生物の研究者が必要なことを社会の中でちゃんとやってこなかったから

ではないか、という彼の言葉も、ストレートに響いて来ました。

 

反論したい研究者はきっとたくさんいるでしょうけれども、

これは結果的な事実の一面を表していると思います。

今でも、専門家であることの責任を持って、自然保護を真っ正面から考え、

かつ実際に社会的に発言し行動してくれる研究者は、おそらく非常に少数派だから…。

 

自然は、誰かが守ってくれるものではない、

専門家や行政が守ってくれるものでもない、

自然を壊しているのは他ならぬ自分たちで、

だから自分たちがみんなで、どうすればいいか考えてやっていかないといけないよ、

決して人ごとじゃないんだよ、

というメッセージ。

 

改めて、いろいろなことを感じ、教えられました。どうもありがとうございます2kimochi25.gif

 

後半は、金城さんと、Mを含めた4名 + コーディネーター寺田さんとでシンポジウム。

自分が壇上に上がっていたので写真はありませぬ?icon_mrgreen.gif

ちょっと緊張したけれど、地域での海の環境教育をどう進めていくか、といった内容で

浦添市港川の例を挙げつつコメントさせていただきました。

 

雨の中来てくださった参加者の皆さん、どうもありがとうございました。

糸満市海人課のみなさん、どうもお世話になりました。しかも、Fさんからは

手作りの漬け物のお土産まで…!この細やかなお心遣い、どうもありがとうございました!

 

終わった夜は、寺田さんと今日を振り返りつつ美味しいご飯 in ニコ・スペーツェ

食後のカプチーノが、イルカと、

 

アザラシくん!

 

…自分の信念を持って、

やりたいこと、やろうと思うことを、

楽しんでやろう、

と、やっぱり思いました。

だって、海、好きだしね。2kimochi01.gif