海を安全に歩くために、まず潮の干満の時間を調べて、安全に楽しめる日にちと時間を決めましょう。
丸~い満月と、月が見えない新月の頃、海では一日の干満の差が2メートル以上にもなる大潮となります(図1)。
逆に、満月と新月の中間の半月の頃は、一日の干満の差が小さくなる小潮となります。
旧暦の1日に当る新月から15夜お月様の満月まで約2週間、そしてまた月が欠けて新月になるまで約2週間。
月のサイクルは約29日で、約1ヶ月の間に大潮と小潮がそれぞれ2回やって来る事になります。
図1 夏の潮の干満のサイクル
沖縄では一日に2回の干満が繰り返されます。
大潮の頃は、正午過ぎ頃と深夜零時過ぎ頃にそれぞれ干潮が訪れ、朝方と夕方が満潮です。
逆に小潮の頃は、朝方と夕方に干潮で、昼過ぎと深夜に満潮となります。
一日のうちでも、干潮は2回とも同じくらいの深さまで潮が引くのではなく、
どちらかがたくさん引きます。また、季節によって引き具合も変わってきます。
4月~9月までの夏場は昼の方が夜よりたくさん潮が引くので、
夏場は暑くても昼間の海歩きがお薦めです。
冬は夜の方がたくさん引きますし、クリスマスから年末にかけての大潮は、
一年中で一番潮が引く時期です。しかし、夜の海歩きはとても危険です。
歩き慣れた場所でも昼間のうちに十分下見を行い、
余裕をもって無理の無いスケジュールで行動しましょう。
沖縄島の干満の時間や潮位は、基本的には那覇が基準となっています。
沖縄島は小さな島ですが、太平洋側の湾の奥では、
干満の時間が那覇とは最大で35分程度早くなります(表 1)。
潮位はその時のお天気にも影響され、高気圧に覆われて晴れているときは海面
が押し下げられて予測より沢山引きますし、低気圧の時はあまり引きません。
基本となる予測潮位は、気象庁の潮位 データをご覧下さい。
潮干狩りにお薦めの時期と時間は、海上保安庁のイノーカレンダー、
第十一管区海上保安本部の潮干狩り・いそ遊びの注意事項が参考になります。
もし、海で事故が起きたり誰かがいなくなったりしたら、
自分たちで探す前に、躊躇せず速やかに118番(海上保安庁)に連絡しましょう。
さて、海歩きの日程が決まったら、海歩きに必要な服装や道具の準備をしましょう。
表 1 那覇を基準とした沖縄各地の潮時差 (「平成16年 沖縄の気象暦」より)。
場所 | 潮時差(分) | 場所 | 潮時差(分) | |
那覇 | 00 | 伊江島 | 00 | |
糸満 | -15 | 渡嘉敷 | -15 | |
奥武島 |
-20 | 座間味 | -05 | |
馬天 |
-30 | 仲里 久米島 | +10 | |
泡瀬 | -30 | 伊良部 長山 | +05 | |
石川 | -35 | 伊良部 佐良浜 | +35 | |
大浦湾 | -35 | 西表 舟浮 | +20 | |
都屋 | +05 | 西表 白浜 | +30 |
ー : 那覇の予測潮時より、時間が早い事を示します。
+ : 那覇の予測潮時より、時間が遅い事を示します。