早いもので、もう秋分。 先週20日の金曜日、沖縄こどもの国・県地域環境センター のコーディネートで Mは地元・百名小学校へ出前講座に行きました。 2年生のみなさんたちに向けた、海の生きものたちのお話です。 スライドを使って、なるべく地元の百名ビーチや玉城の干潟で見られる生きものを 紹介したので、みんな興味を持って聞いてくれたようで とても反応が良く、嬉しかったです。?icon_biggrin.gif ? その時の写真は撮りそびれました?あしからず。 そのかわりに、どんなスライドで話をしているのか ちょっとだけご紹介します。 130923_1 ? 観察会や出前講座を依頼されたら、うちではまず、なるべく事前に学校に伺って 担当の先生と直接お話をして、講座の内容について相談をさせていただいています。 先生方には授業計画があるはずなので、どんなテーマと流れで前後の授業を組み立てているのか、 流れのどの部分に、どういう意図・目的で講座を組み込んでいるのかを知るためです。 また、子どもたちに特に伝えたいテーマや事柄があれば、それも教えていただきます。 ? 今回は地域環境センターさんが間に入った出前講座なので、 打合せ部分はお任せして、情報だけ頂く形になりましたけれども、 先生の要望や、これまで学習してきた内容に関するキーワードの一言があれば、 それを拾ってスライドの中身に組み入れて行きます。 130923_2 説明するのに分かりやすい写真を用意しておくのも大事?。 ? 「海について … 特にサンゴについて知りたい」と言われれば、普段のスライドセットに、 サンゴの説明をちょっと詳しく入れたりします。 130923_3 でも難しい言葉はなるべく使いません。専門用語や生き物の種類を覚えるのではなく、 自然のしくみを理解してもらう方が大事ですものね。 ? 基本のスライドセットは作ってあるのですが、毎回、少しずつバージョンを変えています。 130923_4 写真を新しいのに差し替えたり、対象学年によって言葉の表現や使う漢字を変えたり。 内容も、サンゴ礁、砂浜、海草藻場、干潟、マングローブ林 … それぞれに、簡単バージョン、ちょっと詳しいバージョンなどいろいろできます。 ? 人の暮らしとの関わりがテーマなら、 まず、生きものがどんなところで何を食べて暮らしているのか、 130923_5 それと、人間の町から出る汚水やごみがどう関わって来るのかを考えます。 ? そして、大事にしたいと思っているのは、それぞれの地元、地域の自然です。 子どもたちは、自分の知っている場所や生きものが出て来るととても反応してくれます。 そこから、地元にあるのに自分たちが知らなかった地域の自然の姿を紹介することで 新たな驚きと興味を感じてくれます。 130923_6 そのための下見や取材(海で遊んでいるとしか見えないけれど … )も 地道にやっていたりするんですよー。 ? 空中写真もよく使います。 Google map は便利でいつも活用させてもらっていますー。 自分の住む地域が、どんな環境に囲まれているのか、一目瞭然です。 130923_7 学校の位置を示してあげると、子どもたちでもなんとなく分かってくれるみたい。 ? さらに、過去の空中写真と比べてみます。 国土地理院の 地図・空中写真閲覧サービス で、年代や地図の種類を指定して 検索をかけることができます。 沖縄の場合は、終戦前後の年の米軍の空撮写真が一番古いみたいです。 130923_8 これと現在の写真を見比べることで、地域の環境の変化がとてもよく分かります。 間に1970年代や90年代の写真を挟めば、海岸線の埋め立てや市街地の拡大など、 変化の様子もよく分かります。 ? こんなふうにして、使える素材を駆使しつつ、 自分たちの住む島や地域の海の自然を伝えています。 毎回、スライドセットを少しずつ変えているので、その意味では いつもオリジナル、オンデマンドな出前講座になっています。 ? なので、先生方!テーマや要望をどんどんお伝えしていただければ、 それに合わせて写真や話の内容を工夫して行きますので、おトクです! 必要に応じて、本物のサンゴや貝殻の標本を使ったりすることもできます。 だから、なるべく事前の打合せをしておくことが大事なんですね?。 ? 私たちが子どもたちと出会ってお話ができるのは、わずか1時間か2時間。 その中で、できるだけ子どもたちの印象に残る、そして授業として意味のある 講座にするためにも、必要な手間をちゃんとかけよう、と思っています。 ? うちの守備範囲は、海の自然と生きもの、ごみの話などの環境問題、といったあたり。 秋から冬の間は野外観察のオフシーズンですが、 スライドを使った講座はいつでもOKですので、どうぞ遠慮なくご相談くださいませ。 沖縄こどもの国・県地域環境センター?などの出前講座を使えば、講師料も学校側はタダですしね!