自由研究をやらなきゃいけないけど、何をやったらいいかわからない…。
自由研究の相談をうけたけど、どんなアドバイスをしたら良いいだろう…。
卒論では、自分が興味をもっていることについて、研究したい…。
そんなあなたに、自由研究をすすめるときのヒントをご紹介します。

kakureiwagani

  海にゾエア幼生を放すため、海岸の崖を下りて来たカクレイワガニGrapsus grayi

 

研究の流れって、基本はこんな感じ。
 1)自分で、何らかの疑問を見つける(テーマさがし
 2)それについて、答えをいくつも考える(仮説をたてる
 3)どの仮説が当ってるか、工夫しながら調べる(実験と観察
 4)得られたデータを整理し、組み合わせて疑問に答える(結果と考察)。
以下、夏休みの自由研究をやる場合を例に、もう少し詳しく説明しましょう。

1:観察して、何らかの疑問を見つける。→ テーマさがし

野外、学校、テレビ、本などで見たり聞いたり感じたりしたことで、
普段から「何で? どうして?」と思うことをさがします。

例えば、「セミはなぜ1本の木にたくさん集まるの?」とか、
「プヨプヨのナマコは、なぜ魚に食べられてしまわないの?」など。
セミの研究をもっと細かく考えると、1本の木にどれくらい集まるのか、
いつごろ集まるのか、追い払ったらまた戻ってくるのか、
戻ってくるならどれくらいの時間がかかるのか…、などなど、
いくらでも発展させられます。数本の木でセミの数を比べても面白そう。

草、花、虫、鳥、空、風、雲など、身の回りのいろんな物や事柄をよく見ると、
分からないことや変なことはたくさんあります。
また、同じだと思っていたのにちょっと違ったのがあったとか、
普通は○○なのに▲▲だったなど、違いを見つける事もあるでしょう。

「もっと調べてみたいな」「どうなっているのかな」と思う事なら、何でもOK
だって、自由研究なのですから。
大切なのは、「自分の興味のあること」をやること。
研究は、いろいろ試してみたり、考えたりすることも必要なので、
自分が楽しくなければ、いいアイデアが出てこないんです。

そして、自分なりに考えた「オリジナル」であること。
いきなりは難しいけれど、先生や、お家の人や、イベント会場の講師など、
誰かが用意してくれたテーマについて、手順通りにやってみて、
目的の結果を確かめてみるのは、新しい世界を知るきっかけになるはず。
ここから自分なりの疑問をみつけて、「もっと調べてみたいな」と思って、
いくつもの仮説を考えることができれば、いよいよオリジナルの研究の始まりです。

まずは、自分の身の回りで、楽しく取り組めるテーマを見つけましょう。
そしてテーマが見つかったら、次は仮説をたてて、研究の方向を明らかにします。