昨年、沖縄県南城市のサキタリ洞で貝殻製の釣り針が発見されました。
ギンタカハマ Tectus pyramis  (Born, 1778) で作られているとの事なので、
手持ちの貝でレプリカを作ってみました。
ちょうどいい大きさの貝が無かったので、サイズはオリジナルの1.2倍ほど。

 参考にしたのは、Fujita, et al., 2016. Advanced maritime adaptation in
the western Pacific coastal region extends back to 35,000–30,000 years
before present. PNAS, 113(40): 11184–11189.


 ちょっと太いけれど…、細くしたら、魚が釣れた時に折れやすくなりそう。
でも、針の先がこの角度だと、魚はひっかからないと思う。
オリジナルはもっときれいな円形なので、何かの飾りじゃないかな。
 オリジナルでは、針の先とは反対側の太い方(糸を結ぶところ?)が
欠けているように見えるけれど、作成過程でここは貝の殻口縁辺部
という事がわかったので、構造がわかりやすいように少し長めに残してあります。

 ちなみに、針の左にあるのは、「釣り針の未完成品」のレプリカ。
釣り針とは逆向きに貝を利用しているし、針とは曲率が異なるので、
何か別の物に加工する途中だろうと思う。

 実際に作ってみると、いろいろと見えてきて面白い。