かれこれ30年も昔、武田先生と共著でカラッパの新種を発表しました。甲羅に赤い丸模様が4つあるので、和名はヨツモンカラッパ。それ以前は、トラフカラッパの子供の頃のカラーパターンと考えられていました。
先日、Marine Aquaristにカラッパの記事を書かれた松久保 晃作さんより連絡があり、武田先生と私の共著論文を参考にしたので、私にも雑誌を謹呈したいとのお話。そして今日、カラッパの記事が掲載された雑誌をお受け取りしました。
ありがとうございました!

Marine Aquarist 2020年夏号 No.96

タイトルは、「缶切りを持つカニ カラッパ

メガネカラッパ 背面には、眼を取り巻く四角い模様

名前の由来、分類、面白い形とその生態、そして飼育方法から奥深い味まで、楽しい内容です。

以前は、カーミージーの海草藻場でもソデカラッパが普通に見られましたが、ここ数年は激減し、ほとんど見つかりません。気候変動の影響で、夏場に浅瀬の海水が高温になるのが、主な原因と思われます。カーミージーの海では、カラッパ以外の生き物も種数や個体数が激減しており、イノーの生物多様性そのものが減少しているようです。

カーミージーの海を守るには、まずは気候変動を止めること。そしてそれは、私たちを守ること。

さて、記事の中にはインド・太平洋海域に分布するCalappa属のリストがあります。ちなみに、リストの中の C. は、Calappa の省略です。

見慣れた偉大な研究者達の名前と一緒に、私の名前が並ぶのは、ちょっと不思議な感じ。