漫湖の木道歩きの続きです。
マングローブ林内のもう一つの人気者、トントンミー。
ミナミトビハゼです。
ミナミトビハゼは、泥の煙突を2つ作ります。
中はU字型に繋がっていて、その下に、さらに巣穴があるという。つまりY字型。
煙突がほとんどくっついちゃったおうち。
泥の上を這い回るのは、ドロアワモチ。貝殻を持たない貝の仲間。
カニの巣穴の方にドロアワモチが歩いて来たのを嫌がったカニが、
ドロアワモチの体をハサミでぐっと押しやって、ドロアワモチの向きを変えていたそうな。
マングローブ林には巻貝も住んでいます。
メヒルギの幹にくっついている、オカミミガイの仲間、ウラシマミミガイ。
触角を伸ばしてお散歩中。
木道は、私達がマングローブ林の中を泥まみれにならずに観察できるので
環境学習にはとっても便利。
でも、昨年の強力な台風続きで、木道で開けた部分を風が通ったのでしょう、
メヒルギがずいぶん倒れてしまっていました。
ちょっと … 悲しい光景。
観光客から、倒木がひどい、ごみが多い、片付けないのか?と苦情も来るそうです。
でも、林内を一歩歩けば分かるけど、ドロドロのズブズブ。
重い倒木を片付けに、そう簡単に入れる場所ではありません。
ごみは、國場川と饒波川から流れて来るのが、この木々に引っかかって
長年にわたり溜まっているもの。
潟スキーで入ったとしても、泥と水気をたっぷり吸ったごみ拾いは、すごい重労働。
これらをどうしたらいいのか、私達は漫湖をどういう環境として残して行きたいのか、
みんなで考えなくてはなりませんね。
ラムサール条約登録湿地の漫湖は、渡り鳥たちの餌場として開けた干潟が必要。
マングローブ林が増えて、干潟が減り、川の水路も土砂が堆積して問題になり、
数年前からマングローブ林の伐採が行われています。
人の手が入っても入らなくても、
環境は刻々と変化するもの。
手を入れるなら、環境の仕組みと変化の予測をしっかり考えて、
時に軌道修正しながら、対応していく必要がある。
100年後に漫湖がどんな環境であればいいと思うのか、
今からみんなで考えて、やれることを始めておいたらいいんじゃないかなぁ。
なるべく楽しく、ね。