さて、昨年の9月から更新が滞っていた暴露実験の続きの報告、その2です。撮影は2019年11月6日です。

 全体的には10月の状態と似たような感じですが、よく見るとさらに新たな劣化が進んでいます。

 ポリプロピレンPPの白い荷造り紐はさらに劣化して、綿状になって来ました。ポリエチレンの緑のロープは、目立った変化がありません。メラミン樹脂のスポンジのブロックは、全体的に黒くなり、さらに小さくなりました。その隣にある小型密封容器の蓋(ポリエチレン)も、最初に比べると、随分白っぽく不透明になってきました。

 食品トレーは、残っていた表面の硬い層にも亀裂が入り、す少しづつ剥がれ落ちています。もしこのトレーが砂浜に落ちていたなら、風で転がされれてすり減ったり、風で飛んできた砂に削られたりして、もっと早く風化が進んでいることでしょう。
 洗濯バサミが入っていたポリプロピレンの袋は、全体的にヒビが入り、裂けて丸まった所が増えてきました。よく見ると、バーコードで黒く印刷されている部分は残り、その隙間の白い所は無くなっています。同じポリプロピレンでも、極薄いシートをより合わせた荷造り紐より袋の方が劣化が遅いのは、プラスチックの厚みの違いかもしれません。例えば、さらに分厚い密封容器の本体やペットボトルのキャップには、目立った劣化がみられません。

 こちらのグループは、ポリエチレンの白いレジ袋の劣化が進んで、破れた箇所が増えました。折れ曲がるストローが入っていた袋の穴も、大きくなっています。白かったマドラーと透明だったスプーン(どちらもポリスチレン)は、どちらも黄ばんでいます。

 ポリプロピレンの折れ曲がるストローをよく見ると、ストローを固定した針の横の辺りに四角い穴が空いています。ついにストローも壊れ始めました。ただ、同じくポリプロピレンの黒いストローは、ほとんど変化が無いように見えます。同じストローでも、色などの添加物により、耐候性が異なるのでしょうか。

 瓶入りのグループは、先月と同じく目立った劣化は見られません。ただ、黄色いトレーが劣化して、割れてしまいました。