もうすこしで、3.11 から1年半経つわけですが、
この夏は、原発が再稼働しなくても電気は足りたんだよなぁと思ったり。
沖縄にいると直接にはあまり伝わって来ないけれども、被災地の様子は
どうなっているのかなぁと思ったり。
で、原発事故のその後や、エネルギーのことを考える本を読んでみました。
うちのワイヤープランツ。
葉っぱの1枚1枚が光合成をする「太陽光パネル」で、
ワイヤー状の枝が、養分をやり取りする「送電線」みたいなものか。
こんなふうに小さな発電所がたくさんあれば、不測の事態には強いよなぁ。
固そうなタイトルではありますが。
「PART2 農山漁村の現場から」に、興味深い報告がありました。
農家にとって、土地が汚染されるのは本当に死活問題。
そして、畑仕事は農家の生き甲斐。
表土に放射性物質が付着して、線量も高かったんだけれども、
表土を削って「除染」するのではなく、耕した。
それによって、表土の線量は当然下がり、野外作業における外部被曝が低減された。
さらに、土中の粘土質の部分に放射性セシウムが吸着・固定されて、
思いのほか、育てた作物に放射性物質が移行しなかった!
セシウムはカリウムと似た挙動をするので、
カリウムの豊富なキノコ類や果樹など、セシウムを多く溜めてしまう種類もあるけれども、
一律に農業はできないと考えるのではなく、耕すことで放射性物質を「埋葬」し、
半減期30年の期間を大地の中で過ごしてもらう…
現場ならではの、ちょっと目からウロコのような話だと思いました。
もちろん、畑ごと、田んぼごとにもっときめの細かい測定をして、
汚染の濃淡をちゃんと調べることも必要だし、やるべきことはまだまだ山積みだけれども、
具体的な活動事例から、農の回復に向けて、少し光が見えて来るような印象でした。
漁業の方が実は大変で、難しい感じなんですけれどもね …
で、自然エネルギー関連で、目に止まったこの本。
野草社?「ロラン島のエコ・チャレンジ」。
本のサイト検索してたら、デンマーク大使館が プレスリリース まで出してる? ?
デンマークのロラン島、というところが、風力発電の島だそうで。
なぜ、どうやってそういう島になっていったのか、という経緯が綴られています。
もちろん、日本とは人口密度とか規模とか制度とか、いろいろと違うけれども、
やろうと思えば、こんなふうに自然エネルギーを活用することができる、
そういう地域が本当にあるんだ、というお手本。
過去に高失業率で苦しんだり、原発立地計画まであったのに、今では環境先進地の島。
そして、そういう方向に政治や人々を向けて行った、3人のキーパーソンが出てきます。
うん、やっぱり、人なんだな。
風力発電は、低周波とかバードストライクとか、「環境に悪影響」という意見が
日本ではよく言われるけれども、
ここはもともと寒い所なので、しっかりした作りの家の中では音は全然気にならないし、
外にいても、まぁそれほどは … ということらしい。
鳥も、ある程度の被害予想はあったけれども、実害はほとんど見られないとか。
まぁ鳥もバカじゃないし、空は広いし、そんなに簡単にぶつかるわけではなさそう。
比べちゃいけないかもしれないけれども、
車に轢かれる小動物の被害の方が、ずっと多いですよね、たぶん。
やっぱり、ただただ、○○反対、を唱えるのでなく、
ただただ、放射能は怖いとか、自分には何もできないと思うのでもなく。
できることを考えて、やってみる。
理想とする方を見て、今を変えて行く。
そんなふうに一歩ずつ歩めたら、いいですね。