以前、沖縄島北部東海岸の海草藻場で

同じ種類のウミウシがたくさん集まっているのを見つけて、

ずっと気になっていたけれど、手持ちの図鑑では名前の分からなかった種類。

ふと、本棚の英語の本を見ていたら、載ってた!

ので、ここにメモ。

P. kabiranum_1

Phyllodesmium kabiranum?Baba, 1991

 

1991年だから比較的最近、石垣島で発見された個体について、

日本の研究者が記載したんですね。

原著論文を見てないですが、種小名の「kabiranum」は川平湾のことかな?

和名はアカクセニアミノウミウシ、というそうです。

P. kabiranum_2

 

私が見たのは、2009年6月、名護市嘉陽の海草藻場で、水深は1.5?2mほど。

ふと気づくと、周囲に20個体近く、点々と同じ種類のウミウシが集まっていて、

珍しい!と思いました。

この種類を見たのはこのときだけです。

 

この写真にも3個体。

P. kabiranum_3

 

「Coral Reef Animals of the Indo-Pacific」?177ページによると、

「岩礁上の鈍いオレンジ色のソフトコーラルを食べる。水深15?20m」

私が見たのとずいぶん環境が違いますねぇ。

集まる理由が繁殖のためだとしたら、普段は水深の深い岩礁にいて、

繁殖の際に浅瀬の藻場に集まって来る、ということがあるのかどうか。

だとしたら、ウミウシもずいぶん歩いて移動するものだなぁと思う。

というか、どうやって集まる場所を知るのかしらね。

 

海の生き物には、まだまだ不思議がいっぱい。