クラゲもイソギンチャクもサンゴも、触手に刺胞を持つ仲間です。
刺胞に刺されると、多くの場合、激痛、腫れ、水膨れとなります。
毒の強い種では、腎機能障害や死に至ることもあります。
刺された時の対処方法も種によって異るので、注意が必要です。
クラゲが逆立ちして、傘の部分で岩にくっ付いた形が、イソギンチャクです。
多くのクラゲでは、子どもの頃はイソギンチャクの形をしています。
左は、カツオノカンムリ Velella velella。 右は立方クラゲ?の仲間。
カツオノカンムリは、水面に浮かぶクラゲの仲間です。
水上に出ている部分に三角形の帆があって、風を受けて滑るように移動します。
良く似ているけれど、下の写真のように風船があるのはカツオノエボシ。
どちらの種類も青いのは、外洋でのカモフラージュ。
立方クラゲの体は、箱の様な立方体。 下の四隅から、触手が伸びます。
ハブクラゲもこの仲間。 細長い触手には、餌を捕まえるための
刺胞(毒針のある細胞)がたくさん並んでいます。写真では、茶色く見えているところ。
ハネウミヒドラ? Halocordyle disticha ?
海草藻場で、海草に付着していました。
植物の様にも見えますが、枝状の柔らかい骨格の上に
点々と白いイソギンチャク状のヒドラが並んでいます。強毒です!
ヒドラの仲間は、ギリシャ神話から名前をつけられました。
枝分かれして成長し、その先に新しいヒドラ(口)ができるから。
刺胞は強い毒を持つので、刺されると非常に痛いです。
ベニヒモイソギンチャク Calliactis polypusと、砂泥底のイソギンチャク。
ベニヒモイソギンチャクは、タイドプールの石の下などに隠れる
ソメンヤドカリの、ハサミや巻き貝の殻に付着しています。
いじめると、体の側面から、ピンクの糸の様な特殊な触手を伸ばします。
ヤドカリが貝を引っ越すときは、 ヤドカリがイソギンチャクをはがして
新しい貝に付け替えます。
砂に埋もれたイソギンチャクは、潮が引いた砂の干潟で発見。
触手を縮めていたので、形も種名もわかりません。
流されないように、おそらく砂の中の岩などに付着しているはず。
ヨロイイソギンチャクダマシ? Aulactinia stimpsoni ?(左)と、
チギレイソギンチャク? Aiptasiomorpha minuta ?(右)。
ヨロイイソギンチャクダマシ?は、体の側面に砂粒をつけているので、
触手を引っ込めて小さく収縮したときに、砂の鎧を着けている様に見えます。
サンゴ礁の岩場の潮だまりに多い。
ろ過しない海水や。水中にあった岩を使って長期間水槽を維持していると、
水槽の壁に白くて長いイソギンチャクがいつのまにか付着しています。
おそらくチギレイソギンチャクとおもわれますが、野外では、こんな形らしい…。
泥干潟の石の窪みに群生していました。